防災×衛星データ ― 富山県立大学と松嶋建設の実証実験

今回は「防災 × 衛星データ活用」をテーマに、
富山県立大学・松嶋建設株式会社・NECネッツエスアイによる実証実験をご紹介します。

🌍 地域の安心・安全を守る新たな挑戦

■富山県立大学 × 松嶋建設 × NECネッツエスアイ

松嶋建設株式会社は、立山砂防や河川維持、除雪といった事業を通じて、
半世紀以上にわたり「地域のあたり前のくらし」を支えてきた富山の建設会社です。
近年はドローンやIT技術の導入にも積極的に取り組み、地域の安心・安全を守りながら新たな挑戦を続けています。

🍀課題:広範囲災害における全容把握の困難さ

2023年6月、富山県立山町を豪雨災害が襲い、
これまでにない広範囲の被害が発生しました。
現場調査は徒歩や紙資料が中心で、情報は行政や現場ごとに分断されており、
被災の全容把握には1か月以上を要しました。
 
「一日でも早く被害の全体像を把握しなければ復旧は進まない」
その思いから、新しい仕組みづくりに乗り出しました。

🔧取り組み:衛星データ × 学生の解析技術

こうした背景のもと、松嶋建設はNECネッツエスアイの衛星データと、
富山県立大学の学生による画像解析を組み合わせた実証実験を行いました。 

✨ 取り組みの特長

・ 🛰️ 衛星データを活用し、広範囲の被災箇所を迅速に把握
・🌙 光学画像とマイクロ波画像(SAR画像)を組み合わせ、夜間や雲の影響を受けにくい解析方法を検討
・ 💻 取得した衛星情報を基に、被災状況を共有できるWebアプリを開発

📎 参考リンク
松嶋建設株式会社 Note記事:土木屋が地方大学生とゼロから始めた衛星データ解析
Digi-PoC TOYAMA実証実験レポート:一日でも早く「あたり前のくらし」を取り戻すために。

🤝 地域課題を超えて広がる可能性

今回の実証実験で得られた知見は、防災だけでなく、
農業の生育状況の把握や都市計画、さらには
観光における人流解析といった分野にも応用が可能だと考えています。
 
また、富山県立大学の学生にとっては、未知のテーマに挑戦することで
学びを社会課題とつなげる貴重な経験となり、
地域への関わり方を深める機会となりました。

企業にとっても、若い視点や探究心に触れることが、
新しい発想や連携のきっかけにつながっています。
 
こうした取り組みを積み重ねることが、
地域から未来を切り拓き、持続的な発展につながっていくのだと思います。

💡 関連事例のご紹介

今回の「防災×衛星データ」と同じように、
Ocketを通じた学生との産学連携事例も進んでいます。
👉 トヨタモビリティ富山 × 富山大学(MaaSアプリ普及のための学生アイデア
 
大学と一緒に課題に挑むことは、企業にとっても大きなチャンスです。
Ocketで、次の一歩を踏み出してみませんか?